就職難が叫ばれている中での驚きの行動
現在は、大手の企業が倒産や合併をする程の不景気です。
その為、人件費の削減が騒がれリストラされる人達が非常に多くいます。さらに、不景気の波は新卒者を容赦なく襲います。有名な大学を卒業したとしても、内定率は低く将来設計がまともにできない時代になっています。
そういう人達は連日のようにハローワークに行き、就職先を紹介してもらっています。
中には、生活苦にまで陥り、ワラにもすがる思いで就職先を探しに来る人もいます。
自分の求めるものとは多少違ったとしても、面接を約束してもらい就職活動に足を向ける姿は珍しくありません。
しかし、これ程までの就職難という状況の中で、『内定辞退』という驚きの行動をとる人達が増えています。なぜこのご時勢にそんな行動をとるのでしょうか?
どうしても辞退せざるを得ない正当な理由もありますが、そうではない理由もありました。
内定辞退の背後にある驚くべき理由とは何でしょうか。
面接する側もされる側も共に問題あり
どんな理由で内定辞退は起こるのでしょうか?
ケース①『嘘』
これは珍しい事ではありません。
求人票に『仕事時間:午前9時~午後5時(残業は一切ナシ)』と記載してあったとします。それを見て応募した人は、その情報を信じ込んで面接に挑むでしょう。
しかし、いざ面接が始まると、『仕事時間で変更になりました。』『あ~あれね。あれは前に出した情報で、今は8時~6時。』『残業が無いわけ無いでしょう。』と、平然と言う会社があります。
結果、募集をかけるための釣り行為に直面し、内定を辞退するというパターンがあります。
ケース②『面接官の悪態』
面接官から『セクハラまがいの面接』や『パワハラまがいの面接』を受けたという事が、ニュースなどで時折報じられています。
自分の立場や権力を固守する為にそういう事を行なうのかは解りませんが、明らかに面接とは言えないあるまじき行為です。誰も嫌な思いをする為に就職活動をしている訳ではないのに、そういう行為を受けてしまったが為に仕方無く辞退するのです。
ケース③『他社で内定』
これは就職活動をたくさん行った証拠なので、何も悪い事はありません。
ただその際に、『無言で内定を断る』『断ろうと思っている会社からの電話を一向に無視する』というモラルの欠けた行為は避けましょう。
他社で内定が決まった事を率直にお伝えすれば、怒られる事もありません。
ケース④『バーンアウト症候群』
『バーンアウト』とは『燃え尽きる』という意味があります。
就職難に振り回され、『まずは面接を』と頑張りすぎた為、『内定』をいただいた途端に気が抜けてしまい何も手に就かない状態に。軽度であれば回復できますが、重度になると日常の生活に支障をきたす事もあり、就職できなくなります。
特効薬がないので何もできませんが、責任感の強過ぎる人や完璧主義の人は陥りやすいので、十分注意する必要があります。あくまでも面接がゴールではありません。
ケース⑤『面倒くさい』
一部の若い人達に見られる傾向です。定職に就かず何年も過ごした後、急に就職活動を行なうと、こういう事が良く起こるそうです。良い状態で面接が進んでいくと、実際に働くことをイメージするのでしょう。
頭の中では『遊ぶ時間が無くなる。』『仕事で時間が拘束される。』『上からの指示には従わないといけない。』『どうせ親が面倒見てくれるから仕事しなくても。』等色々考察するのかも知れません。
結果、就職する事が面倒になり、罪悪感を持つ事もなくいきなりの辞退という事が見られています。
内定を辞退する時に相手を不快にさせない方法
どうしても内定を辞退しなくてはならないなら、相手に不快な思いをさせないようにしましょう。
先程も触れましたが、『無言での辞退(初日にドタキャン)。』『面接先からの電話に出ない。』という事はモラルの欠片もありません。また、『知人や友人・親に辞退の連絡をさせる』という行為も社会人として道を外しています。辞退する場合は、自分で正直に行ないましょう。
手紙で断る場合
『御詫び状』と題し、『本人であることの紹介〈○○(住所や学校)の○○○○(氏名)〉』をした後に、内定をいただけた事への『感謝』を添え、『辞退する理由を正直に記す』と良いでしょう。そして、『誰あてに書いた物なのか〈面接を受けた会社と担当者(○○○○様)』をはっきりと記しましょう。
電話で断る場合
必ず『面接担当者』に繋いでもらいましょう。この時も『本人であることの紹介〈○○(住所や学校)の○○○○(氏名)〉』をした後、『辞退する理由を正直』に話し『感謝』を述べてから電話を切るようにしましょう。